この本は読み易いよブログ。

本の感想です。読解力が人並みなので、読み易いものが好きです。忘れないようにするためのメモなのですが、興味がある本は参考にして下さい。たまに映画の感想も。カレーがあれは幸せです。

カラフル

 

森絵都さんの『カラフル』の感想です。ネタバレになる様なことも多少あるかもしれませんので、フラットな気持ちで読みたい方は気を付けて下さい。

 

 

 

 

森絵都さんの名作で、僕も昔読んだことあったんですが、ちょうど内容も薄っすらとしか覚えてなかったので、久々に読み返しました。

 

 

 

 

 

カラフル (文春文庫)

カラフル (文春文庫)

 

 

 

 

 

 

とても読み易い話で、センスある漫画家が書くような話でもあります。実際にアニメ映画化もされていて、遠い昔の記憶ですが、その映画も面白かったと思います。

 

 

 

 

どんな話かといいますと主人公は魂で、前世の罪によって輪廻転成することが無くなった魂なんですが、天使の世界の抽選にあたり、再び復活するチャンスをもらうことになる。

 

 

 

 

そして魂が真(まこと)くんの身体にホームステイすることになる。この真くんは自殺をしようとしていたり、家族とも上手くいってなかったり、色々と環境が複雑で、ホームステイした魂はこの真くんの身体にある状態で自分の罪を思い出さなくてはならない。

 

 

 

 

真として過ごしていく中で、自分の前世での罪を見つけることができるのか。

 

 

 

 

 

なかなかの突飛な設定ですが、とても読みやすく、人生は一回しかないということの大切さを改めて考えさせられる本です。

 

 

 

 

中学生や高校生の子に本をオススメする時があれば丁度良い本だと思います。でも大人が読んでもちょっと考えさせられると思うので、興味があればぜひ読んで下さい。

 

 

 

 

読み易さ★★★★★

面白さ★★★★★

 

 

 

 

抜群に読みやすいです。面白さは短いページ数でサクッと面白いので、星は3つにしました。

 

 

 

 

ぜひ読んでみて下さい。

 

 

 

 

アルジャーノンに花束を

ダニエルキイスの『アルジャーノンに花束を』の感想です。ネタバレなどは殆どないとは思いますが、予備知識無しで読みたい人は気を付けて下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本でも何回かドラマになっているくらい海外の小説の中ではかなりの名作なのですが

 

 

 

 

 

 

この小説は本で読んだ方が絶対に面白いと思います。

 

 

 

 

 

なぜかと説明する前にあらすじを

 

 

 

 

 

この物語の主人公チャーリイ・ゴードンは32歳になっても幼稚な知能しか無い男性で、パン屋でみんなに助けられながら働いている。

 

 

 

 

そんなチャーリイは実験の被験者に選ばれる。実験とは白ネズミのアルジャーノンと同じ手術を受けてからの経過を調べること。

 

 

 

 

白ネズミのアルジャーノンは手術を受けていて、高い知能を持っている。同じ手術を受けたチャーリイはアルジャーノンと競争相手として触れ合い、そんな中で知能がどんどん上がっていく。

 

 

 

 

 

実験は成功に向かっているかのように思えたが、知能が上がることによって、チャーリイが今まで普通に接してきた人々の対応の変化に対する戸惑いや、自分の中の人を好きになる気持ちに対しての動揺など、色々な障害が出てくる。

 

 

 

 

 

そして物語の後半

 

 

 

 

 

実験に成功したはずのアルジャーノンの知能がどんどん低下していく。。。

 

 

 

 

 

この様な物語なんですが、僕が個人的にこの小説の好きなところが文章の書き方なんです。

 

 

 

 

このチャーリイが実験をすることになって、その経過報告を毎日書きなさいと博士に言われます。その毎日の経過報告がこの小説の全文になるんです。チャーリイが賢くなるにつれて、文章の語彙力もあがっていくんです。

 

 

 

 

 

この表現方法はドラマだと削がれると思うんです。

 

 

 

 

 

だから小説の方がいいんです。書き方がとても面白いと思う本です。

 

 

 

 

 

読み易さ★★★★★

面白さ★★★★★

 

 

 

 

 

ページ数と海外の小説ってことで読み易さにちょっと難があるかもです。でもそんなに躓く程の難しさではないし、わからない表現をスルーしても読めますのでぜひ読んでみて下さい。

 

 

 

 

 

一度は読んでいた方が良いオススメです。

人魚の眠る家

東野圭吾さんの「人魚の眠る家」の感想です。深くは書かないのですが、多少のネタバレはご了承下さい。

 

 

 

 

人魚の眠る家 (幻冬舎文庫)

人魚の眠る家 (幻冬舎文庫)

 

 

 

 

 

最近の東野圭吾さんの作品は具体的なテーマを元に話を構築してると思います。

 

 

 

 

 

今回のテーマは脳死

 

 

 

 

 

話のメインである播磨薫子と播磨和昌の間の娘である瑞穂がプールで溺れて植物人間になってしまう。

 

 

 

脳死状態であるが、薫子は瑞穂がいつか目覚めると信じ延命する道を選ぶ。薫子は娘を生かすために狂っていく様を描いてます。

 

 

 

今回の東野圭吾さんが伝えたいことが、日本の脳死に対しての思い、そして日本の臓器提供への考え方。

 

 

 

ちゃんとメッセージ性がある上で、とても読み易い話を考えれるのが素晴らしいですね。

 

 

 

今回は

 

 

 

読み易さ ★★★★

面白さ ★★★★★

 

 

 

 

読み易さは間違いないですが、本の内容に突飛な展開などはないので、面白さは★3つですね。

 

 

 

 

皆さんも良かったらぜひ。

ラプラスの魔女

東野圭吾さんの「ラプラスの魔女」の感想です。詳しくは書かないので、ネタバレも特にはないと思います。

 

 

 

 

ラプラスの魔女 (角川文庫)

ラプラスの魔女 (角川文庫)

 

 

 

 

 

東野圭吾さんの小説にしては、最初少し展開についていきずらいんですが、200ページあたりにいくまでには、だいたい理解できるようになります。そこからの読むスピードはどんどんとあがると思います。

 

 

 

 

読みづらい理由としては、登場人物と描写がコロコロと変わるからです。でもそれも真ん中あたりにはちゃんと理解できると思うので、最初の方は根気よく読んで下さい。

 

 

 

 

本を読むのが得意な方は、最初から読みやすいと思います。ボクが少しずつ読むタイプなので、少し混乱しただけです。一気読みする人や、読むのが得意な方々は何も問題ないと思います。

 

 

 

あらすじとしては、主人公の研究者の青江は温泉街の硫化水素での死亡事故をきっかけに不思議な力を持つ円華と出会う。事件の真実を追い掛ける中で、円華の力の謎にも近付いていく。

 

 

 

東野圭吾さんは「秘密」や「トキオ」や「ナミヤ雑貨店の奇蹟」など少しSF要素が入ってる作品も得意とします。あくまでも少しです。

 

 

 

今回もSF要素と科学的な要素を上手いこと融合して、リアリティに繋げる書き方は流石すぎると思います。

 

 

 

最近の東野圭吾さんの作品だとアタリの作品だと思います。

 

 

 

読み易さ ★★★★★

面白さ ★★★★

 

 

 

続編が気になる。

代償

伊岡瞬(いおかしゅん)さんの「代償」の感想です。簡単な感想にしますが、あらすじくらいにしてますが、それをネタバレと感じる方はここで止めてください。

 

 

 

 

 

代償 (単行本)

代償 (単行本)

 



 

 

 

 

 

主人公の圭輔と遠縁で同級生の達也の話です。前半が小学生の頃の話で、中盤から2人が大人になってからの話になります。

 

 

 

 

小学生の頃からこの達也が人の心を持たない最低な人格で、犯罪であるような事もなんの躊躇もなくできる。しかし達也は絶対にしっぽを掴ませない完全主義者でもある。

 

 

 

 

そんな達也と出会い、どんどんどん底に落ちる圭輔。前半の子供の頃の話で、かなり一気読みできる展開なので、全然飽きないと思います。ちゃんと読みやすいです。

 

 

 

 

ただ表現が少しキツイ部分もあるので、そういうのが苦手な人は読みにくいかも。

 

 

 

 

大人になると、圭輔は弁護士になり、達也は裁判に掛けられていて、弁護人を達也に頼む。

 

 

 

 

大人になっても劣悪非道な達也に圭輔が立ち向かう。前半の期待値を超えているかは読んでみてから判断してみて下さい。

 

 

 

 

これは一気読みに特化した本ですね。

 

 

 

 

読み易さ ★★★★★

面白さ★★★

*表現がキツイ描写も多いので、苦手な方にしてみたら、読み易さ★★★★★ くらいになりそうです。

 

 

 

 

他の作品を読んでみたいです。

異類婚姻譚(いるいこんいんたん)

本谷有希子さんや「異類婚姻譚」の感想です。さほどのネタバレは無いと思いますが、感想を聞く前に読みたい方はここで止めて下さい。

 

 

 

夫婦はだんだん顔が似てくると言いますが、それを題材にしてます。

 

 

 

でもって表紙を見ても良い感じで

 

 

 

でもって芥川賞なので

 

 

 

なんとなく期待を想像して買うと

 

 

 

 

 

 

 

痛い目に見ます。笑

 

 

 

 

 

 

 

異類婚姻譚

異類婚姻譚

 

 

 

 

 

 

 

読みにくい訳ではないんですが、最終的に思ってた作品と違うってなると思います。

 

 

 

 

文章の比喩や物語の意外性などに味があるのかもしれませんが、ほっこりした作品、夫婦の在り方的な事を求めてなんだ場合、最後のほうがちょっとよくわかんないまま終わってしまいます。

 

 

 

 

僕もわかんなくなりました。

 

 

 

 

ここを読んでいる方々は、もうすでにレビューなども読んでると思いますが、賛否両論ありましたが、やや否のほうが多かったですよね?

 

 

 

 

やはり皆さん、イメージと違ったんじゃないかと思います。そして芥川賞なだけあって、作品の味の部分のレベルが高い、、、

 

 

 

 

読みやすいか、読んでスッキリするかという観点からだとオススメしないです。

 

 

 

 

こういう作品が1回読んだだけでちゃんと作者の意図が読み落とせるような読解力が自分に欲しいです。

 

 

 

読み易さ★★★★★

面白さ★★★★★

 

 

 

以上「異類婚姻譚」のまとめでした。

ルビンの壺が割れた

宿野かほるさんの「ルビンの壺が割れた」の感想です。

 

 

 

感想なのでネタバレも多少はあると思います。この本は特にそのまま読んだ方がいいと思う内容なので、僕も触りの事しか書きません。フラットに読みたい人はここで止めて下さい。

 

 

 

 

 

ルビンの壺が割れた

ルビンの壺が割れた

 

 

 

 

 

Facebookのメッセージでのやり取りのみで物語は進んでいきます。しかもずっと2人でのやり取りです。なので読みやすいし、尚且つページ数も200ページもいかないので、一気読みでもいけると思います。

 

 

 

 

主人公の男性が何十年も前の大学生の頃の元カノにメッセージを送るところから始まります。

 

 

 

 

その女性とは結婚までいくのですが、結婚式当日に急に女性は行方不明になります。その様なお互いの昔話をメッセージのやり取りでやり取りしていきます。

 

 

 

 

短い物語の中に裏切りもありますし、読んだ後に再度読み直しても楽しめるようになってます。

 

 

 

 

ただ一つ注意なのが、本の帯に「この本の感想は書けない」「とにかく読んでみて」みたいな煽り方をしてたんですが、めちゃくちゃハードルあげると物足りなかったりするかもです。ネットでも最後の方が雑に感じた人もいたみたいです。

 

 

 

 

でもそれはあくまでもハードルを上げすぎないようにって事なので、普通に読んだらとても面白いです。

 

 

 

 

 

読み易さ★★★★★

面白さ★★★★

 

 

 

 

 

感覚でいうと乾くるみさんの「イニシエーションラブ」みたいな感覚に似てた気がします。

 

 

 

 

 

 

イニシエーション・ラブ (文春文庫)

イニシエーション・ラブ (文春文庫)

 

 

 

 

 

映画にもなってはやりましたよね。

 

 

 

 

以上「ルビンの壺が割れた」のまとめでした。